おしながき

初鰹のたたき


待ちに待った生鰹 🐟 スーパーで見つけて今日は鰹のたたき☆彡


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江戸時代、相模湾で獲れた鰹は「押送船(おしおくりぶね)」と呼ばれる高速船で江戸へと運ばれた。

なかでもこの季節、初夏に獲れる鰹は初鰹と呼ばれて「女房を質に入れても」といわれるほど人気があった。


よかったら過去Blogも見てね 👀
→ 鰹(かつお)の竜田揚げ
  葛飾北斎『冨嶽三十六景・神奈川沖浪裏』


📖


西日本で鰹といえばやっぱり土佐。




安藤広重が描く『六十余州名所図会』にも土佐の鰹釣りの絵がある。


土佐の鰹の一本釣り。

男たちの「まき餌」は鰯(いわし)だろうか。




土佐の鰹料理といえば「鰹のたたき」

身を細かく刻むわけではないのに「たたき」というのはなぜだろう?


昭和初期の本にその由来が書かれていた。


出典:『調味百趣』(昭和3)


まずは、調理方法から順に見ていこう。

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土佐の松魚節(かつおぶし)が天下一品であると同じく、土佐の「松魚のたゝきの刺身」も亦天下一品である。

先づ普通の刺身をつくるやうに、松魚(かつお)を割いて背骨と胴とを去り、三枚におろして、其片身の背と腹とを更に両割にし、全体を四切れにし、すっかり小骨をとる。

而して皮はとらすにそのまゝつけて置く。

魚肉を焼網にならべて載せ、藁火で微かに両面を燻焼にし、皮のついた方を表にして刺身をつくる。

     (略)


たゝきを焼くには、藁火が一番よろしい。

茅でつくった木炭の明俵でも悪くはないが、薪や柴で焼くと、全くその味を失ふのである。
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藁火がいいというのは、燻香と火加減(ぱっと短時間の強火)からだろう。


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燻焼がすみ、刺身が造られたらそのまゝ俎の上に置き、柚か橙又は夏蜜柑酢に醤油をまぜてこれに注ぎ、尚塩をふりかけ、包丁の腹で幾度も刺身をたゝいてから盤に移す。

これは酢を満遍なく刺身にしませるためである。




かやうに燻焼にして刺身をつくり、これに酢をそゝぐ時、包丁でたゝくので俗にこれを「たゝき」と云ふのである。

而して土佐でたゝきと云へば、必ず松魚(かつお)のそれを云ふのである。



《うまく炙れなかった面をフライパンで焼く…》


普通の松魚の刺身はなまぐさいけれども、たゝきは決してなまぐさくなく、誠によい味である。

而して加薬に大蒜(にんにく)を使ふ。

酒の肴には頗る好適の料理で土佐の人は最もこれを好み、又土佐へ遊ぶ人はキット之を賞味する。
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出典:『調味百趣』(昭和3)




 「酢をそゝぐ時、包丁でたゝくので
       俗にこれを「たゝき」と云ふ」




今日は輪切りにしたレモンでぺたぺた叩いて🍋
ほんのり温かいまま、食べやすくスライスして



たくさんの薬味と盛り付けたら出来上がり☆彡


日本の食卓に うましかて!