晩白柚の皮の砂糖漬け


前回のBlogも見てね
→ 晩白柚(ばんぺいゆ)と大根のサラダ

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今日は晩白柚の皮の砂糖漬けを作ろうと思う。


大正時代の料理の本にも文旦の砂糖漬けがある。

レシピは現在とほぼ同じだが、下茹でする際には糠(ぬか)とミョウバンを使っている。糠は苦味をとるため、ミョウバンは形を保つためと説明がある。

以下に紹介してみよう。


出典:『漬物煮物法 家庭応用』(大正10)

●文旦漬法

1. 西瓜を切るように四つ切に切り、皮の尻頭を少し切り去り、外側も薄く取り、内側も薄く包丁で取りまして、水に浸けておきますこと二時間以上で、一二度水を取り替えます。

2. 取り替えますごとに、両手ではさみ搾りて水に浸けるのであります。

3. 今度は水一升に糠二合半入れて、釜のなかで十五分間ほど炊きます。普通の火力で差し支えありません。

4. そして、また水に二時間ほど浸けておくこと前の通りであります。

5. そして、今度は水一升に枯礬五匁以上を入れて十五分間ほど炊きます。

 ※枯礬は焼きミョウバンのこと

6. そして、水に浸すこと前の通りであります。
仕事の都合にて明日までも水に浸けておくは差支えありません。その代り水は時々替えてやります。取り替えるごとに両手で押し絞ります。



出典:『本草図譜62』岩崎灌園

7. 搾りしもの百匁につき砂糖六七十匁水一合以上であります。鉄鍋に砂糖を溶いてから材料を入れ、普通の火力で炊くのでありますが、時々箸で裏表にかえし、表の時には箸で押さえて平たく成すことにします。

そして、煮汁がほとんど無くなる時分が大事で手放しや油断ができません。あちらに遣りこちらに返して扱うのであります。

8. そして、汁が無くなったならば板の上に白砂糖を用意しておいて、裏表ともに振りかけましたのが文旦漬けであります。


出典:『漬物煮物法 家庭応用』(大正10)



炊くときの砂糖の分量は「搾りしもの百匁につき砂糖六七十匁水一合以上」とあるから、下処理して水気を絞った文旦375gにつき砂糖225~262.5g、水80cc。

分かり易い数字に換算すると、文旦100gにつき砂糖60~70g、水は20ccだ。最後に砂糖をまぶす。


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さて、晩白柚の砂糖漬け作り☆彡

まずは晩白柚の皮を大きな拍子切りにする。


黄色い外皮を剥いて、鍋に入れて


熱湯を注いで5分蒸らす。


《鍋が小さすぎた...》


水にとって洗って


水気を絞って


同様の工程を繰り返す。


2回目


3回目


しっかり水気をきって


水と砂糖を沸騰させた中に入れて


時々かき混ぜながら


しっかり水分を飛ばす。


お皿に広げて粗熱がとれたら


グラニュー糖をまぶす。


初めて作るのでこれでいいのか悪いのか…


もう少し水分をしっかりと取ったほうがいいように思うのでオーブンで乾燥することに。


160℃ので30分、冷めてからもう一度140℃で30分。


最後にグラニュー糖をまぶしたら出来上がり☆彡


日本の食卓に うましかて!

晩白柚の風味と優しい甘さについ手が伸びる。


葉つき大根(2)葉っぱのお惣菜



《実家から届いた抜きたての大根》

お正月には持って帰らずに(今シーズンは遅くに作付けしたから生育が十分ではないということで)、食べ頃を送ってもらった。

父の収穫した大根が翌日に届く。ひとえに宅配便サービスのおかげだ。


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さっそく調理☆彡(1月15日)



先の部分は大根おろしに(辛みが美味しい)


次の部分は皮付きのままぬか漬けに



葉っぱの半分は浅漬けに☆彡


茹でて水にとり、しっかり水気を絞って


小口切りにして


市販の浅漬けの素に漬ける。


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葉っぱの半分は、ちりめんじゃこと炒めて


ほんの少し塩を加えて


最後にごまを加えて出来上がり☆彡

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大根が届いたその日の夜


大根おろし、葉っぱとちりめんじゃこの炒めもの。

葉っぱの中央の若い部分は茹でたてをそのまま、甘くて美味しかった。

やはり、野菜は旬と採れたてが一番だ。


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大根の葉っぱとちりめんじゃこの炒めもの



大根の葉っぱの浅漬け


日本の食卓に うましかて!


本を出版しました!



いつもお立ち寄りくださりありがとうございます。
おかげさまで、当ブログを始めてもうすぐ満5年を迎えます。

これを機に電子書籍を出版いたしました。


内容は全編書き下ろしとなっています。また、ブログ未掲載のお料理もいくつかありますので、是非お手にとってみて頂けましたら幸いです。






明治・大正生まれの日本人の文筆家を中心に、作家・詩人・料理家・実業家など、食にまつわる様々な方たちのエピソードを季節の料理に添えました。

amazon(Kindle版)でご購入頂けます。四季折々料理のトリビアを味わって頂けましたら幸いです。

*目次*

1月 お煮しめ
   鱈のムニエル・レモンバターソース
   鶏そぼろと湯葉の茶碗蒸し
   うさぎのトマト煮込み
2月 たぬき汁
   釜めし風 牛肉の炊き込みご飯
   帆立のフライ
   飯蛸とわけぎの辛子酢みそ
3月 野蒜のぬた
   おからの炊いたん
   天ぷら茶漬け
   ビーフバーガー
4月 トーストの朝食
   わらびの酢のもの
   葉ごぼうのめはりずし風
   スパゲッティ・ナポリタン
5月 ホワイトアスパラガスのごま和え
   筍ご飯
   肉じゃが
   ぬか漬け
6月 はたはたの干もの
   昆布と実山椒の佃煮
   ひらめの昆布じめ
   焼きさば寿司
7月 栄螺のつぼ煮
   柿の葉ずし
   茄子の南蛮漬け
   冬瓜の小海老あんかけ
8月 カレーライス
   グリーンサラダ
   かつ丼
   すき焼き
9月 すだちとクレソンと焼き塩さばのサラダ
   まながつおの幽庵焼き
   長芋の酢のもの
   秋刀魚の塩焼き
10月 煎り雲丹の混ぜご飯
   松茸の土瓶蒸し
   いくらの醤油漬け
   栗の渋皮煮
11月 干し柿のなます
   かぼすと鯖フレークのスパゲッティ
   生牡蠣
   里芋と干し椎茸の煮もの
12月 鴨鍋
   せこ蟹ご飯
   菊花かぶ
   新橋の立ち食いそば風 温かい湯葉そば



amazonでのお買い求めはこちら
→ 『好奇心がいっぱい 季節の料理散歩



どうぞよろしくお願いいたします。💐


里芋ご飯


サトイモ(里芋)学名:Colocasia esculenta
オモダカ目サトイモ科の植物

地下茎(塊茎)と葉柄を食用にする。葉柄はズイキ(芋茎)と呼ばれる。

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日本での栽培の歴史は米より古く、品種も多い。(土垂、石川早生、たけのこいも、えび芋(唐の芋)、八つ頭、セレベス、赤芽大吉、大和、烏播、伝燈寺里芋、など)


この里芋の品種は何だろう。

ネットで調べてみると、「大和(やまと)里芋」、もしくは、金沢の伝統野菜の「伝燈寺(でんどうじ)里芋」のように思われる。



皮を剥くと、色白で肉質は密でなめらか。

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まずは、お米のとぎ汁で下茹でする。


下茹でについては過去Blogを見てね 👀
→ えび芋と干椎茸と銀杏の煮物
   ぬかゆがきとあく抜き


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ご飯を炊くためのだしをとる。

前の晩から昆布と煮干しを水につけておく(A)


(写真はコンロの上だが、火にはかけていない)


だしに使った昆布を細切りにして



洗った米に里芋と昆布を加えて、
(A)のだし、醤油、日本酒、塩少々でご飯を炊く。


炊きあがりはつやつや


ふっくらと混ぜ合わせたら出来上がり☆彡

やさしい秋の味🍂


日本の食卓に うましかて!


オクラと長芋のとろろ


オクラ(英語:okra) 学名:Abelmoschus esculentus
アオイ科トロロアオイ属の多年草

原産地はアフリカ北東部、日本では冬越しが難しく一年草として扱われる。



和名を「アメリカねり(亜米利加黄蜀葵)」という。

その名の通りアメリカの「ねり」という意味だが、元々の「ねり(黄蜀葵)」は中国原産のトロロアオイ属の一年草で根からとれる粘液を紙漉き和紙の添加剤として利用してきた。

その近縁種が明治時代にアメリカからやって来た。ゆえに「アメリカねり」。



<切り口が星形の「五角種」オクラ>




オクラの表面には細かなうぶ毛(毛状突起)がはえている。



この毛はアブラムシなどから身を守るための虫よけ対策だ。

植物を食べようとする虫の足の長さより毛状突起のほうが長いと虫は歩きにくい、だからよそへ行く、という理屈のようだ。

参考:日本植物生理学会「おくらの茎と毛



ということは、オクラの天敵にとってこの毛の感じが歩きにくいのだろうなあ。



タネはどことなく青パパイヤのタネに似ている。



青パパイヤが気になったら過去Blogを見てね 👀
 → 青パパイヤのぬか漬け




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オクラに塩をふって板ずりし、うぶ毛をとり除いて



茹でて



刻んで



彩りに茹でた菊の花を加えてみる。



だしを加えた長芋のすりおろしに合わせて出来上がり☆彡


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胡瓜のぬか漬けのおにぎり


知人から届いたきゅうりのぬか漬け☆彡

「たくさん食べるものじゃないないからね」と添えられたお手製のぬか漬けは塩気が強い。

塩っ辛いことは塩っ辛いが発酵の熟れた塩気で旨味がある。何かの味に似てるなぁと考えてみると、わかめご飯の素に感じが似ている。

ということで、刻んでおにぎりを作ることに☆彡

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ぬか漬けというと日本全国どの地方にも古くからありそうだが、かつては江戸のものであったらしい。

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従来、関西地方には、東京のような糠味噌漬がなかったその代りに、どぶ漬というのがあった。それは醤油の絞粕の中に、蔬菜類を漬けたので、料理やなどで客に出すべきものではなかった。

しかし、元来東京の文化が西漸したので、糠味噌漬が大分、広く行われるようになった
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食味の真髄を探る』波多野承五郎


こう書き記したのは明治・大正時代を生きた実業家の波多野承五郎氏である。

総じて江戸は浅漬け好みで、京阪にはあまりいい浅漬けがなく、浅漬けよりも耐久性のある漬物(千枚漬け・すぐき・奈良漬・粕漬)のほうが美味いという。




また、京阪の浅漬けに刻んだものが多いのは、関西の野菜のほうが関東のものより葉茎の繊維が硬いからだとも説明してくれる。

現代は野菜の品種改良も進み、かつ、流通網も発達しているから東西の野菜の違いはよく分からなくなっているが、かつてはそうだっただろうと思う。

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炊きたてのご飯に刻んだ胡瓜のぬか漬けを混ぜて



刻んだ茗荷を混ぜ合わせて



おにぎりを握って出来上がり☆彡


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筍ご飯(後編)米ぬか


こめぬか【米糠】
玄米を精白するときに出る外皮や胚 (はい) の粉。黄白色で、脂肪・たんぱく質などを多量に含む。飼料・肥料・漬物などに用いる。ぬか。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「こめぬか

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筍のあく抜きといえば、米ぬかに唐辛子。

 過去Blogも見てね
 → 筍の木の芽和え(白い粒々の正体) 👀




昔は町にお米屋さんがあって、そこで精米していたから米ぬかを入手するのは難しくなかった。

最近はそうもいかないので、大抵は生筍と一緒に小さな袋に入った米ぬかが売られている。

今日の筍にも米ぬかの袋が付いていた。


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米ぬかというと、昔のほうが今より身近だから、より安心安全というイメージがあるかもしれないが、必ずしもそうではない。

興味深いエピソードを紹介しよう。



料理研究家の草分け的存在・辰巳浜子さん曰く、
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製米機の電化によって、近頃の米は無砂で搗きます。昔は手搗きでしたから、砂を入れなければならないので、糠味噌に用いる糠はふるいにかけて砂をはらったものでした。
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娘につたえる私の味』辰巳浜子




精米を短時間で行うため、戦前は砂や石灰岩を混ぜて玄米を搗いていた。

搗粉を混ぜれば早く精米できるが、精米された米にも搗粉が混ざるから「混砂搗米」を研ぐときは注意が必要だった。

ましてや、米ぬかに搗粉が混じるのは当然で、家畜の飼料に適さないのはもちろん、筍を茹でるのにも不向きであった。




大正時代に出版された料理本に次のようにある。

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1 筍を茹く時には米糠を入れて茹く人が有りますが今の米糠には石灰が這入って居りますので衛生にも良く有りませんし、又筍が黒く成つていけません。

2 筍を茹く時には皮を剥き適宜に切り昆布又は若布を入れその中に赤唐辛子十二本を入れて茹きますと大変早く茹けますし又美味しく茹けますから取り出し水の中に一日位浸けて置いて後用います。
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米ぬかには石灰が入っているから米ぬかを使わずに、昆布とわかめと赤唐辛子で茹でるのがいいと言っている。




当時「混砂搗精米の禁止」という国会議論もあったぐらいだから大きな社会問題だったのだと思う。

参考:神戸大学経済経営研究所 新聞記事文庫
   報知新聞 1919.6.12(大正8)「精米法の改善 混砂搗禁止急要」



いつの時代も食の安心安全は人々の一大関心事だ。

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米ぬかであく抜きした筍を、まずは筍ご飯で☆彡


根っこのほうを細めの短冊切りにして炊き込むのがわが家流の「筍ご飯」

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そういえば「噴飯」という言葉、焼き筍に由来している。

蘇東坡から手紙を受け取った文与可(墨竹画の名人)が、奥さんと焼き筍を食べながら手紙を開けてみたら、筍を食べているだろうと書いてあってびっくり。思わず笑って噴き出したという故事だ。


華国風味』青木正児、『東坡文鈔(文与可画篔簹谷偃竹記)』



古も今も変わらず、季節の筍は美味しい。



鯛のあら炊きをおかずに添えて☆彡


日本の食卓に うましかて!






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