葉つき大根(2)葉っぱのお惣菜



《実家から届いた抜きたての大根》

お正月には持って帰らずに(今シーズンは遅くに作付けしたから生育が十分ではないということで)、食べ頃を送ってもらった。

父の収穫した大根が翌日に届く。ひとえに宅配便サービスのおかげだ。


     ◇


さっそく調理☆彡(1月15日)



先の部分は大根おろしに(辛みが美味しい)


次の部分は皮付きのままぬか漬けに



葉っぱの半分は浅漬けに☆彡


茹でて水にとり、しっかり水気を絞って


小口切りにして


市販の浅漬けの素に漬ける。


     ◇

葉っぱの半分は、ちりめんじゃこと炒めて


ほんの少し塩を加えて


最後にごまを加えて出来上がり☆彡

     ◇

大根が届いたその日の夜


大根おろし、葉っぱとちりめんじゃこの炒めもの。

葉っぱの中央の若い部分は茹でたてをそのまま、甘くて美味しかった。

やはり、野菜は旬と採れたてが一番だ。


     ◇


大根の葉っぱとちりめんじゃこの炒めもの



大根の葉っぱの浅漬け


日本の食卓に うましかて!


本を出版しました!



いつもお立ち寄りくださりありがとうございます。
おかげさまで、当ブログを始めてもうすぐ満5年を迎えます。

これを機に電子書籍を出版いたしました。


内容は全編書き下ろしとなっています。また、ブログ未掲載のお料理もいくつかありますので、是非お手にとってみて頂けましたら幸いです。






明治・大正生まれの日本人の文筆家を中心に、作家・詩人・料理家・実業家など、食にまつわる様々な方たちのエピソードを季節の料理に添えました。

amazon(Kindle版)でご購入頂けます。四季折々料理のトリビアを味わって頂けましたら幸いです。

*目次*

1月 お煮しめ
   鱈のムニエル・レモンバターソース
   鶏そぼろと湯葉の茶碗蒸し
   うさぎのトマト煮込み
2月 たぬき汁
   釜めし風 牛肉の炊き込みご飯
   帆立のフライ
   飯蛸とわけぎの辛子酢みそ
3月 野蒜のぬた
   おからの炊いたん
   天ぷら茶漬け
   ビーフバーガー
4月 トーストの朝食
   わらびの酢のもの
   葉ごぼうのめはりずし風
   スパゲッティ・ナポリタン
5月 ホワイトアスパラガスのごま和え
   筍ご飯
   肉じゃが
   ぬか漬け
6月 はたはたの干もの
   昆布と実山椒の佃煮
   ひらめの昆布じめ
   焼きさば寿司
7月 栄螺のつぼ煮
   柿の葉ずし
   茄子の南蛮漬け
   冬瓜の小海老あんかけ
8月 カレーライス
   グリーンサラダ
   かつ丼
   すき焼き
9月 すだちとクレソンと焼き塩さばのサラダ
   まながつおの幽庵焼き
   長芋の酢のもの
   秋刀魚の塩焼き
10月 煎り雲丹の混ぜご飯
   松茸の土瓶蒸し
   いくらの醤油漬け
   栗の渋皮煮
11月 干し柿のなます
   かぼすと鯖フレークのスパゲッティ
   生牡蠣
   里芋と干し椎茸の煮もの
12月 鴨鍋
   せこ蟹ご飯
   菊花かぶ
   新橋の立ち食いそば風 温かい湯葉そば



amazonでのお買い求めはこちら
→ 『好奇心がいっぱい 季節の料理散歩



どうぞよろしくお願いいたします。💐


オクラと長芋のとろろ


オクラ(英語:okra) 学名:Abelmoschus esculentus
アオイ科トロロアオイ属の多年草

原産地はアフリカ北東部、日本では冬越しが難しく一年草として扱われる。



和名を「アメリカねり(亜米利加黄蜀葵)」という。

その名の通りアメリカの「ねり」という意味だが、元々の「ねり(黄蜀葵)」は中国原産のトロロアオイ属の一年草で根からとれる粘液を紙漉き和紙の添加剤として利用してきた。

その近縁種が明治時代にアメリカからやって来た。ゆえに「アメリカねり」。



<切り口が星形の「五角種」オクラ>




オクラの表面には細かなうぶ毛(毛状突起)がはえている。



この毛はアブラムシなどから身を守るための虫よけ対策だ。

植物を食べようとする虫の足の長さより毛状突起のほうが長いと虫は歩きにくい、だからよそへ行く、という理屈のようだ。

参考:日本植物生理学会「おくらの茎と毛



ということは、オクラの天敵にとってこの毛の感じが歩きにくいのだろうなあ。



タネはどことなく青パパイヤのタネに似ている。



青パパイヤが気になったら過去Blogを見てね 👀
 → 青パパイヤのぬか漬け




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オクラに塩をふって板ずりし、うぶ毛をとり除いて



茹でて



刻んで



彩りに茹でた菊の花を加えてみる。



だしを加えた長芋のすりおろしに合わせて出来上がり☆彡


日本の食卓に うましかて!

胡瓜のぬか漬けのおにぎり


知人から届いたきゅうりのぬか漬け☆彡

「たくさん食べるものじゃないないからね」と添えられたお手製のぬか漬けは塩気が強い。

塩っ辛いことは塩っ辛いが発酵の熟れた塩気で旨味がある。何かの味に似てるなぁと考えてみると、わかめご飯の素に感じが似ている。

ということで、刻んでおにぎりを作ることに☆彡

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ぬか漬けというと日本全国どの地方にも古くからありそうだが、かつては江戸のものであったらしい。

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従来、関西地方には、東京のような糠味噌漬がなかったその代りに、どぶ漬というのがあった。それは醤油の絞粕の中に、蔬菜類を漬けたので、料理やなどで客に出すべきものではなかった。

しかし、元来東京の文化が西漸したので、糠味噌漬が大分、広く行われるようになった
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食味の真髄を探る』波多野承五郎


こう書き記したのは明治・大正時代を生きた実業家の波多野承五郎氏である。

総じて江戸は浅漬け好みで、京阪にはあまりいい浅漬けがなく、浅漬けよりも耐久性のある漬物(千枚漬け・すぐき・奈良漬・粕漬)のほうが美味いという。




また、京阪の浅漬けに刻んだものが多いのは、関西の野菜のほうが関東のものより葉茎の繊維が硬いからだとも説明してくれる。

現代は野菜の品種改良も進み、かつ、流通網も発達しているから東西の野菜の違いはよく分からなくなっているが、かつてはそうだっただろうと思う。

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炊きたてのご飯に刻んだ胡瓜のぬか漬けを混ぜて



刻んだ茗荷を混ぜ合わせて



おにぎりを握って出来上がり☆彡


日本の食卓に うましかて!


黒大根のぬか漬け


モノの「色」は、そのモノが反射する可視光線の波長に由来する。

可視光を吸収する物体は黒く見え、逆に可視光を反射する物体は白く見える。

光の反射率がゼロですべての波長を完全に吸収すれば本当に真っ黒だが、実際にはそういう物体(黒体)は存在しない。

黒のように見えてやや赤みがかっていたり青みがかっていたり何らかの色味に寄っている。




黒い食材には色々ある。

いか墨、ひじき、海苔、黒ごま、黒豆、黒オリーブ、キャビア、コーヒー、チョコレート...

濃い焦げ茶色に選択の幅を広げればたくさんある。

黒大根も普通の白い大根に対して「黒」というのであって、実際の色は焦げ茶色をしている。

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食材の黒色成分は一般的に動物の場合は「メラニン」、植物の場合は「アントシアニン」に由来している。

つまり、イカ墨やキャビアの場合は「メラニン」で、黒ごま、黒豆、黒大根などの表皮の色は「アントシアニン」だ。

コーヒーの場合は少し違っていて、コーヒー豆そのものの色ではなく(生豆は薄い緑色をしている)焙煎によって引き起こされる複数の化学変化によって褐色が作られる。




ちなみに、カラスの羽が黒のなかに美しい光沢と綺麗な色合いを見せるのは「薄膜干渉」という原理によるらしい。

シャボン玉や油膜のなかに虹色が見える現象だ。

昔話で知られる「フクロウの染物屋」
フクロウはカラスの注文通り、森で一番綺麗な色(油膜干渉が美しい黒)に染めたのにクレームされるという気の毒な話... 美しさも美味しさも感じ方はひとそれぞれ主観的であるのだなぁ 🤓

     ◇

今日は黒大根のぬか漬け☆彡


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ひのなの漬け物


ひのな(日野菜)学名:Brassica campestris var. akana

 近江なるひものの里のさくら漬
 これぞ小春のしるしなるらん  後柏原天皇


     ◇

名前の由来については過去Blogを見てね。
ひのな漬け 👀(さくら漬けとさくら漬け大根の違いもね)



《紫のグラデーションが美しい「ひのな」》


初めてこの野菜を知ったのは飛行機の機内誌、たしかANAの機内誌「翼の王国」だったと思う。

春夏秋冬のほのぼのとした絵に洒脱な言葉を添えた榊莫山氏の詩画が連載されていた。




人皆直行我独横歩の蟹、菜の花畑、桜にけむる里山、夏山…

そのひとつに秋のひのながあった。


莫山歳時記』榊莫山

 カタムイタ山ノ畑デ。
 女神ハヒノナヲ紫ニ染メテヰタ。


切り抜きを長く持っていたのだが、いつの間にかどこかへ行ってしまった。今手元にあるのはそれらが収められた『莫山歳時記』という本だ。


     ◇

機内誌で「ひのな」を知ってからも長いあいだ実物を見たことがなかった。



初めて買ったのは2000年代の終り頃だっただろうか、京野菜ブームで紀伊国屋や明治屋に京野菜が並ぶようになってからだったと思う。

いまは京都なので旬の季節には必ずスーパーの店先に「ひのな」が並んでいる。


輪切りにすると和飴や手毬麩のようで可愛らしい。


半分を浅漬けに、半分をぬか漬けに☆彡


(浅漬け)

(ぬか漬け)

日本の食卓に うましかて!


女神ハヒノナヲ紫ニ染メテヰタ。



青味大根のぬか漬け


青味大根(あおみだいこん) 別名:青味蘿蔔、壬生大根

江戸時代、文化・文政年間(1804~1830)の初め、現在ではすでに絶滅した「郡大根(こおりだいこん)」の変異種として作出された。原産地は京都・葛野郡朱雀村(現在の中京区西ノ京)。

     ◇

郡大根(ねじ曲がった形が特徴)の性質を受け継いだ青味大根は1~2カ所で屈曲する。




明治以来、御大典そのほか天皇行事に際して郡大根とともにたびたび献上され、お祝い行事に用いられてきたそうだ。


《尾部が屈曲する「青味大根」》


📚

青味大根の元になった「郡大根」が気になって調べてみたら、ねじれ曲がり具合が想像以上で驚いた。

曲がっているどころかこんがらがっている!

横断面の形が菊のご紋章に似ていることから吸い物のうかしなどに珍重されていたのだという。


《「郡大根」のアルコール漬け標本》

原産地は京都・西京極郡町(こおりまち)

慶長年間(1596~1615年)から明治まで郡町で栽培され毎年御所に献上されてきたが、明治時代に入ってしだいに忘れられる。

昭和17年頃までは郡町で種子保存のため細々と栽培されていたが絶滅した。


出典:『京の伝統野菜と旬野菜』高嶋四郎、alic 「だいこん


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今日は青味大根をぬか漬けに☆彡



ぬか漬けについて先日面白い話を見つけた。

昭和の名わき役女優だった沢村貞子さんは、毎朝ぬか床にビオフェルミンを入れている。

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「ぬか味噌の中では酵母菌と酸菌の戦争である。酵母菌をたすけてやれば、いやなにおいは消える筈」

三十数年前、大学生の投書を新聞で読んで以来、わが家では朝かきまわす度にビオフェルミンの錠剤を、夏は十粒、春秋五粒ほどまぜている。

そのせいか、いつもおいしい。

漬け込んだ野菜の水分でぬか床がゆくるなりすぎたときは、乾いた布巾をピッタリ貼りつけて水分を吸い取ることることも大切。
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わたしの献立日記』沢村貞子




糠(ぬか)を使ってスクラッチでぬか床を作ろうと思うと気が遠くなるが、今は発酵ぬか床やかき混ぜ不要、冷蔵庫保存OKなど、手軽なぬか床の素が売られているので便利。

冷蔵庫に保存できるから《酵母菌と酸菌の戦争》を意識せず簡単にそこそこ美味しいぬか漬けができる☆彡


日本の食卓に うましかて!





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