平成の狸(たぬき)汁


たぬきじる【狸汁】
1 狸の肉を野菜とともに味噌で煮た汁。
2 蒟蒻 (こんにゃく) を肉の代用にし、牛蒡 (ごぼう) ・大根などをいためて入れた味噌または醤油仕立ての汁。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「たぬき汁

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狸(たぬき)のお話といえば、昭和世代には「分福茶釜(ぶんぶくちゃがま)」とか「カチカチ山」だろうか。

最近の子供向け絵本はどうだろう?と思ってamazonを見てみたら、ある18巻セットには「分福茶釜」も「カチカチ山」も収録されていてなんだか嬉しかった。日本昔ばなしアニメ絵本 18冊全巻セット2013


平成の絵本ではずいぶんと可愛らしく丸っこく描かれるタヌキだが、私が小さい頃の古い絵本に登場するタヌキはおどろおどろしい雰囲気があった。

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この絵本は明治に描かれた「文福茶釜」
浮世絵師・村井静馬による制作で、"むかしもりんじといふてらに…" と話が始まる。

"もりんじ" というのは分福茶釜の寺として知られる群馬県館林の茂林寺である。

絵のテイストは浮世絵風、茶釜から手足をだしたタヌキの姿は丸っこくはないが愛らしい。

出典:国立国会図書館デジタルコレクション
[お伽噺]. 文福茶釜」(明9.10)


一方、「カチカチ山」はというと、お婆さんは殺されてしまうし... 狸も仇討ちされる... 話の内容がシビアであるだけに挿し絵もちょっと怖い。

時代ごとに挿し絵の雰囲気も様々、興味あれば見てみて 👀

● 明治12年 [絵本] かちかち山仇討
  江戸の雰囲気を残す怪談調の白黒版画

● 明治13年 [お伽噺] かち[カチ]山
  ウサギの衣装がポップな色彩の版画

● 明治19年 KACHI-KACHI MOUNTAIN
  英訳絵本、マザーグースの雰囲気

● 大正15年 カチカチ山
  オールカタカナの本、狸の目がかわいい

● 昭和25年 かちかち山
  戦後の絵本 昭和世代になつかしい感じ

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たぬき汁は禅家で考案された料理である。

Wikipediaによると「古くはタヌキの肉を入れた味噌汁であったが、獣肉食が禁止されていた仏僧によって、タヌキの代わりに凍りコンニャクをちぎって胡麻油で炒り、そこに良く擦ったおからを加え味噌汁にすると、味がそっくりになることから、これが精進料理として広まった」とある。




こんにゃくは炒りつけて水分を飛ばす。

食感がしまりたぬき汁らしくなる。といっても、本当のタヌキを食べたことはないのだが・・

本当のタヌキの味については釣りジャーナリスト・佐藤垢石氏の「たぬき汁」を読んでみて 👀

→ 『たぬき汁』佐藤垢石 (青空文庫)
  とてもいい文章です。




赤味噌を溶かしいれて



お椀によそったら、芹(または三つ葉)と粉山椒
今日はプラスα とろけるチーズを添えて☆彡


日本の食卓に うましかて!



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