ロールキャベツのトマト煮込み🍲



朝晩の冷え込みとともに恋しくなる「ロールキャベツ」

『天皇陛下が愛した洋のレシピ』にも紹介される。
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ロールキャベツの起源はブドウの葉で肉や米などを包んで煮込んだ「ドルマ」という料理で、アナトリア半島の郷土食である。日本で紹介されたのは明治28年で、伝統的な女子教育の雑誌にも記録があります。
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「日本で紹介されたのは明治28年」とあるが、どのような出来事があったのか本は説明してくれていない。

明治28年(1895年)のアナトリア半島といえばオスマン帝国時代である。




そのことを手掛かりに推測してみると… 

オスマン帝国が初めて日本に特派使節を派遣し、使節代表のオスマン・パシャ海軍少将が明治天皇に拝謁する。

明治23年(1890年)6月のことである。

3ヶ月の滞在を経て帰国途中、使節団含め600人の乗組員が乗船する軍艦が和歌山沖で座礁沈没した。いわゆる「エルトゥールル号遭難事件」である。このときの出来事は、トルコと日本の友好の礎となっているので、詳しくはネットで調べてみてね。👀

参考:外務省「エルトゥールル号遭難事件


明治天皇への拝謁から5年後、何らかの形でドルマが日本に紹介されたとしても不思議ではない。


いつかその出来事に出合えるだろうか。




もうひとつ、「伝統的な女子教育の雑誌にも記録があります」という記述について深堀りしてみる。

明治時代の女子向け雑誌といえば『女学雑誌』『女学世界』『少女の友』などいくつかある。

それらの雑誌に「ロールキャベツ」のことが書かれていたと思うが検証するすべがない。料理本であればネットでも読めるものが2冊ほどある。

⚫『日用惣菜家庭料理』(明39.1)淡海堂
  ロールキャベツ

⚫『洋食のおけいこ来客御馳走』(明45.1)和田文宝堂
  ロールキャベツ




興味深い読み物をひとつ紹介しよう。

明治時代に一大グルメブームを巻き起こした村井弦斎氏の『食道楽』、この本は明治36年(1903年)に報知新聞で連載された料理小説を単行本化したもので当時ベストセラーになった。

小説というよりは料理番組を見ているような感じのつくり。以下、料理の先生・お登和さんとアシスタントの玉江さんのやり取りである。

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玉江嬢
「ロールキャベツというものはちょいと柔(やわらか)で美味(おいし)いものですがあれはどう致します」



お登和嬢
「あれは上等の料理ではありませんが最初にキャベツの大きい葉をザット湯煮ておきます。それから牛肉を生のまま肉挽器械で挽いてもあるいは叩いて細かくしてもようございます。パンを水へ漬けておいて絞って生玉子を溶いてバターを加えて今の肉と絞ったパンとを混ぜて塩胡椒で味をつけてキャベツの葉で幾重にも包んでそれをスープでよく煮るのです。

このお料理とコロッケとサシズなんぞは暑い時分に悪い西洋料理の品をうっかり食べられませんよ。

上等の家ではそんな事もありませんが人の悪い西洋料理屋になりますと腐りかかった牛肉の上面(うわかわ)を削(そ)いで中身はビフテキなんぞにして腐った処を崩してルリーの葉を交ぜて悪い匂いを消してキャベツ巻にする事が折々あるそうです。

ちょうど悪い日本料理屋で腐った鳥を炒り鳥料理に使うと同じようにっ腐った肉の隠し料理がありますから気を付けないといけません」


玉江嬢
「オヤそんなものですか、食物商売に公徳心や衛生思想がないのが一番困りますね。」
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※「サシズ」はソーセージ、「ルリー」はセロリ、「家」は料理屋・レストランのことである。




料理の先生曰く、
あれ(ロールキャベツ)は上等の料理ではありません。人の悪いレストランでロールキャベツ、コロッケ、ソーセージの類をうっかり食べてはなりませんよ、腐った肉の隠し料理ですよ、と。

今の時代なら炎上しそうな発言だが、玉江さんの「オヤそんなものですか」という相槌もじわじわくる。w


     ◇

今日は久しぶりにロールキャベツ



グリーンボールというキャベツの品種は丸っこい形をしているので、ロールキャベツを作りやすい。



キッチンペーパーをかけてコトコト弱火で煮込む。



小一時間煮込んだらロールキャベツを取り出してオーブンで保温、フライパンの煮汁を煮詰める。



煮詰めたソースをロールキャベツにまわしかけたら出来上がり☆彡



さつまいもと渋皮煮の金団を付け合せにしたら秋の滋味 😋


日本の食卓に うましかて!




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